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Dolphin I ブリッジ
久しぶりに作るドルフィンモデルのブリッジ。少しずつ削り方などをマイナーチェンジしながら作っている。実は Carrera も少しずつ変わってきているのです。長年作っているうちに「もう少しこうした方がより良いんじゃないか」と、同じモデルを作りながらも常に進化していく事こそが手工ギターなのではないだろうか。
ドルフィンギターズ You Tube 店
昨日とつぜん大阪に押しかけて、喋りまくってきた!
For Jiro Yoshida
吉田次郎さんのオーダーにより、先月納品したナイロン弦モデル rotbox II がいよいよステージで活躍し始めた。
14フレットジョイントネックにカッタウェイ、サウンドホールは低音弦側にシフトした独特なかたちのモデルだ。
これは「26フレットぐらいまでは欲しい!」との要望に応えるために考えたのがこのかたちだった。そしてさらに、「エエィ!ならばもっと!」と28Fまで延長したのだけど良い意味で裏切れたかなあ。
これを使いこなしてしまう吉田次郎さんのテクニックも音楽性も素晴らしい。
もともとちょっとした思いつきで「これをやったら面白いだろうなあ」と、ナイロン弦では今まで無かったと思うローワイドのフレットを採用したのも当たった!これをやってみて超一流プレイヤーのレビューは大いに勉強になった。
だけど思いの外フレッティング作業が難しい。
このギターが持つ象徴的なデザインをサウンドに表現するべくG#の高音まで全帯域に渡って艶のある音を出せたのではないかと、、、ここはプレイヤー吉田次郎さんによるギターのポテンシャルを引き出せる力によるものですが。
また、ピックアップは M-factory 三好英明さんによるものだ。これによりアコースティックサウンドがバンドの中で埋もれることなく表現されている。
僕が18歳の時、ギターを作り始めた頃に思い描いていた目標が “より高品位なエレクトリックアコースティックを作る” だった。でも当時は、「お前、そんなオモチャ作るんか?」と随分バカにされた。つまりアコースティックを極めるというのが筋であり、そんなPUで誤魔化すなど邪道だということだ。でも、まもなく時代はそれを求めはじめると僕は思っていた。
37年前のそんな想いを今、超一流プレイヤーと超一流PUメーカーのお力添えで実現できたことを嬉しく思う。
28フレット
ブログもずっと更新していないですいません。「スギタケンジやめたんかな?」と思われそうですが、仕事はやっています。オーダーも時間が掛かりながらもやっています。色々やってます。「発信も仕事じゃないのか?」と言われれば返す言葉も無い。
ニューモデルの指板に28フレットまで入れたった。しかもフレットはローワイドを使う予定。フレット間隔狭くて弾けるのか?そもそも弾く人居るのか?って感じだけど、マンドリンとかを考えるとまだまだ多くてもいけるんじゃないかなあ。
Dolphin I
久しぶりに Dolphin I を作っている。まあ、投稿自体かなり長い間していなかったが、休業している訳ではなくずっとバックオーダー分を作っている。
そんなところに一作目の Dolphin I がリペアで工房に来ている。糸巻きが壊れたとのことだが、この当時の糸巻きは現在入手できないためSUGITA KENJI オリジナルペグに交換することになった。
今作っているものと一作目を見比べると同じモデルだが色々違う。どちらのギターも良いとは思うが、ずいぶん違う。 ま、「確かこんな感じだったよなあ~」って言いながら作っているから、「こんなんじゃなかった!!」って怒られちゃうかな?でも10年以上前のモデルをそのまま作るなんてできない。なぜなら僕は今も製作を続け、進化し続けている(・・と思う)から。センスもテクニックも変わっていく中でいま納得できるものを作ろうと思う。それがオーダーしていただく方の期待するところじゃないかな。
オールコア
山小屋の仕事が終わって下山翌日から作業にかかった Carrera 00 のオールコアウッド。
今は塗装中ですが、バックの飾りからバインディングの手順がますますややこしくなってきてしまって・・・。順番を間違えると出来なくなってしまうので、以下は世界に発信する自分のメモ。 続きを読む …
Carrera 000 マートルウッドその2
新たなバックデザインの完成形を先にFBの僕のアカウントで投稿したのですが、ここでもう少し詳しく手順を紹介します。
交差するパフリングは立体的に一方のラインの下を潜ったように見せようと、パフリングにボカシを入れます。熱した砂でパフリングを焦がして陰影をつけます。
通常ならばバック製作の初期段階でセンターラインを入れるのですが、パフリングとの関係をうまく合わせるためにはボディを組み立ててからの方が上手く行くことが解り、手間はかかるのですが最終段階でセンターラインを入れています。
アーガイルを使う案は何年も前からあったのですが、今回ようやく日の目を見ることができました。
パフリングは立体交差して見える感じに仕上げました。ラインがカーブしつつ太さを変化させたりするので ムズカシーッ!
カッタウェイのコンターはネックに向って次第に深く掘り込んで、更なるプレイアビリティ向上を目指しています。
ここ数年、肘など身体に接する部分にやたらとコンター加工を入れるのが流行っているのかもしれないけれど、僕はあまりやり過ぎて下品にならないように気をつけています。携帯電話の「全部入り」みたいのもどうか?と思います。
Carrera 000 マートルウッド
どうも!スギタケンジです。 最近ブログを書いていたのは僕ではありません、一番身近なひとです。これからも時々(ボクよりは頻繁に)登場してくれると思います。
バックにアーガイル柄を入れた第二弾 Carrera 000 マートルウッドS&B/シトカTop です。初回は頭の中で考えた手順でかなり苦労してしまったけれど、今度はスムーズにいく(たぶん)と思います。
諸々の理由で、ボディが組み立ってからインレイします。
改造人間キカイダー
・・・あれは「人造人間キカイダー」
ここのところ製作が滞りがちで多方面に迷惑おかけしておりますが、いったい何をしているのか?というと治具や機械を見直しています。
これは元々ベルトディスクサンダー。ディスク部分は取り外して縦型サンダーとして使おうと。運転時のブレを軽減させるための固定方法を考えると本体も縦にしたが、ぶら下がり健康器みたいだ。テーブル部分は丸鋸のサブテーブルを移植した。しかしこれは機械に無理な力がかかり、スイッチ部分から煙が・・・
素直に設置すべく組み立て直し、しっかりとした鋳物のテーブルをつけた。単管で組んだら思いの外大きくなってしまったが、まあいいか。実物は写真よりかなり厳つい。
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